history

エプロンの歴史
■「エプロン」という名前の由来
エプロンは英語で「エプロン(apron)」と表記されます。
中世英語では13 世紀に「アポーン(aporne)」、14 世紀に「ナプロン(napron)」と呼ばれていました。
それに不定冠詞「a」→「a napron」がついて「an apron」と間違われ、現在の「エプロン(apron)」に変化したのが語源といわれています。
そして「ナプロン(napron)」の語源は、「napron」の「nap」が、古期フランス語で「テーブルクロス」を意味する「ナップ(nappe)」、ラテン語で「ナプキン」を意味する「マッパ(mappa)」といわれており、「1枚の布」という意味をもっているとのことです。
長い時を経て「1 枚の布」が、現在の「エプロン(apron)」となったようです。
■「エプロン」の起源と歴史
エプロンは、数千年前の古代エジプトから存在したそうです。
当時は、神様の権威や、王様の権力の象徴として身につけていたようで、武装の衣装としても使われていました。
これは、現存する古代エジプト遺跡の壁画や彫像を観るとエプロンを身に着けた姿が数多く残っていることからもわかります。
「エプロン」と呼ばれるようになった16 世紀頃から、ヨーロッパの農民・労働者の実用着衣として広く「エプロン」は普及し始めました。
17 世紀頃になるとヨーロッパの上流階級の人々の間で、エプロンに高価な装飾品を施したり、刺繍やレースなどで豪華に着飾るファッションが流行します。
その後、フォーマルドレスに飾りエプロンを着用することが流行したことで、エプロンのイメージが「権威品」「実用品」から大きな変化をもたらしてきました。
ヨーロッパの民族衣装にエプロン付きのものが多いのはこのせいかもしれません。
日本では、戦前より「割烹着(かっぽうぎ)」「前掛け」といった、汚れ防止や手ぬぐい代わりなどの機能性重視を目的とした衣類からはじまりました。
昭和40 年代の高度成長期、人々の間で洋服が増える中、国民の生活スタイルも多様化し、着物の上に羽織る割烹着や前掛けから、オシャレなエプロン文化が海外から入ってきて人気となり「実用作業着」から「オシャレなホームウェア」へと、急激に変化していきました。